今回は日本百名山に選出されている関西の3座のうちの1つ、大台ヶ原です。

因みにあとの2座は伊吹山と大峰山です。
日出ヶ岳を最高峰とする奈良県、三重県の県境にある山域で吉野熊野国立公園の一部に指定されており、日本百景、日本秘境百選にも選ばれています。
大台ヶ原は年間を通じて降水量が多く、「月に35日雨が降る」とも言われるほどの屋久島に並ぶ多雨地帯です。
ガスガスのハイキング
2024年8月16日、予報ではお天気は大分イマイチですが、せっかくの休みなので決行!
登山口にはお昼に到着。悪天の割には人がいましたが、多くは朝出発で終わられた方が多いようでした。
出発前に先ず駐車場内にあるビジターセンターへ。こちらでは大台ヶ原の自然を知るための展示物等があり、スタート前にこちらを見学してから出発するのがおススメします。

今回は一般的な東大台コースを行きます。
大台ヶ原には入山規制のない東大台と事前手続きの必要な入山規制のある西大台の2つに分かれています。


大台ヶ原はクマの出没情報があるのでクマ鈴持参しました!
お天気なら涼しいーってところですが、天気が悪いので寒いくらいでした。
歩き始めは風除けを着て出発!

歩きやすい平坦な道を行きます。

周回コースになるのですが、西回りからと東周りからとで迷い、東回りで先ず日出ヶ岳を目指します。

苔も生き生き


先へ進むととコンクリートの階段が。。

階段が終わると日出ヶ岳への分岐。
直ぐに展望デッキがあります。本当なら素晴らしい景色が見れたはず(泣)

この日はもちろん真っ白。


看板によると、、富士山も見えたりするそうです(驚)
ここから先、日出ヶ岳に向かって階段が続きます。




山頂の展望台が見えてきました。あと少し!


登頂!
分かってはいるけど一応展望台へ。

視界がスッキリしていると、こんな感じで見えるそうです。
はいガスガス、本日は何も見えず。


ボードに書かれてある通り、これだけ降水量の多い大台ヶ原なので、この天気も仕方ない。
ということで早々に出発。

元来た道を展望台の分岐まで戻り、正木峠へ向かいます。


こんな感じで熊ベルが設置されています。

2022年、2023年も目撃例が有。情報はチェックしておく方が良いと思います。

整備されている道を歩きます。5月から6月はシロヤシオの真っ白な花の回廊に。
その頃に歩きたいですね。

綺麗に上だけに枝がつく木かと思ったら、、

そういうことか。シカが生息しているからでした。



悪天候のため寒々しい寂しい風景に。。

正木峠から正木ヶ原にかけてはかつては苔むすトウヒ林が広がる景色だったそうです。
1959年の伊勢湾台風の影響で多くの木が倒され、シカの増加と人の立入の増加等々複数の要因で壊れてしまった生態系の再生取組がされていますが、65年経った今も。。
大台ヶ原に関わらず自然が衰退、破壊されるのはあっという間ですが、再生には何十年、何百年とかかる。山を楽しませてもらっている身としては肝に銘じて関わらないといけないなと改めて思わされます。
トウヒの分布の南限はここ奈良県、大台ヶ原や大峰山になるそうです。再生して欲しいですね。


ずっと木道が続きます。

もし天気が良ければ。。こんな感じの風景が


全然違いますね(笑)

もう少しで正木ヶ原。

正木ヶ原。立ち枯れの木々がアートのように点在しています。




天気も相まって寂しい幻想的な風景です。この風景に浸れるように木々の真ん中に展望デッキがあります。


尾鷲辻。
ここで大蛇嵓に向かう場合はそのまま牛石ヶ原へ向かいます。大蛇嵓はちょっと、という方はここで中道から駐車場に戻れます。


牛ヶ原に到着


牛ヶ原には突然大きな神武天皇像と牛石があります。
この山を開いた古川嵩は神武天皇が九州から大和への東征において熊野から大台ケ原を越えたという伝説があり、天皇こそがこの地の開山者であり、天皇が腰掛けたと伝わる「御輿石(みこしいし)」に銅像を建設するのがふさわしいと考えられたそうです。
像が持っている弓の先にとまっているのは神武天皇を大和へ導いた八咫烏(ヤタガラス)ではなく金鵄(金色のトビ)だそうです。
ヤタガラスは熊野三山の神使いであり、シンボル。サッカー日本代表のエンブレムにも使用されていますね。
天台宗の丹誠上人が法力によってたくさんの妖怪変化をこの石に閉じ込めたところ、不思議なことに岩が牛の形になったという伝説がある。
上北山村では、この牛石をたたくと雨が降ると言い伝えられている。

大蛇嵓へ向かいます

ここからは今までの完全な整備路ではなくなります。

やっと山に来た感じ??

あともう少し。

この先がいよいよ大蛇嵓

絶景!は当然本日はありません。(泣)
前回は絶景が広がっていた分、高度感があって怖かったかも。今回は真っ白で何も見えないから逆にスリル感は味わえず。


風も強いしやっぱり先端へは立ったままでは行けず、最後は座りながらじりじりと詰める(笑)。

そしてこちらが晴天の日の絶景。

ある意味岩の上にいる、ということ以外どこにいるのかわからない真っ白な中にポツンといるのも貴重な体験。

では一旦分岐まで戻り、シオカラ谷の吊り橋へ向かいます



シャクナゲロード。5月頃にはシャクナゲが咲き乱れてこの道もピンクに染まるようです。
きれいでしょうね、是非その時に歩いてみたいです。
シオカラ谷へ向けてどんどん降りて行きます。



鳥のさえずりと渓流の音だけの静かな素敵な所です。
秋には渓流を囲む樹々が紅葉で色づくようです。

橋を渡ればビジターセンターに向けて上りの開始。



青々した樹々に囲まれた吊り橋も素敵ですが、紅葉も素晴らしいでしょうね。


駐車場の方へ


ここから階段が結構続きます。
階段を上ると、笹原がまた現れます。



また霧で辺りが白っぽく、暗くなってきています。

あともう少し。

到着!駐車場は真っ白、止まってる車ももうほとんどなかったです。

本日出会ったキノコ達

登山ルート
今回は事前予約不要の一般的な東大台のコースです。
ビジターセンター(駐車場)⇒ 45分 日出ヶ岳 ⇒ 正木ヶ原 ⇒ 50分 尾鷲辻 ⇒ 25分 牛石ヶ原 ⇒ 往復で20分 大蛇嵓 ⇒ 20分 シオカラ谷吊橋 ⇒ 40分 駐車場
約7km 約3h30
※トイレはコース内にはありませんので、駐車場で済ませて出発しましょう
大蛇嵓への往復とそこからシオカラ谷への西側のほうは少し登山な感じになります。東側の整備された側だけでも十分景色は楽しめるので観光なら尾鷲辻から中道で駐車場へ戻るコースでも十分素敵な景色を(晴れていれば)楽しめると思います。


西大台への入山手続きはこちらをご参考に

こちらは登山経験者向けですが大杉谷から大台ヶ原への縦走、憧れます。
大台ヶ原から伊勢まで続く清流宮川の最上流部、大杉谷渓谷。いくつもの滝と吊り橋を超えて大台ヶ原まで縦走できます。山小屋もあります。
アクセスが。。一応バスはあるようですが。でも秘境感満載だと思うのでいつか歩いてみたい登山道の一つです。
アクセス
公共機関を使って行ける山のご紹介!とテーマにしていますが。。
すみません、今回は車で行っちゃいました。(笑)
しかし、春から秋にかけては往復1便ですが登山口へバスが出てますので大丈夫です、行けますよ!
奈良交通 料金:片道3100円
※2024年度は4月21日から11月24日が運行です
往路 | |
近鉄大阪線 大和八木駅南①のりば | 8:15↓ |
橿原神宮前駅東口① | 8:3↓ |
大台ヶ原 | 11:16 |
復路 | |
大台ヶ原 | 16:00↓ |
橿原神宮前駅東口 | 18:15↓ |
大和八木駅(南) | 19:10 |

上記のバスに乗るためには。。休日ダイヤだと
JR大阪駅 7:14発 → 鶴橋駅 7:30着 190円
近鉄大阪線特急 鶴橋駅 7:36発 → 大和八木駅 7:59着
680円+特急指定席券520円
所要時間:45分 料金:1390円
JR三ノ宮駅 6:39発 快速 660円
この電車で上記の大阪発の環状線へ乗換になります

お得な大台ヶ原探勝日帰り切符も発売されてます
今回は車で行きましたが、西宮の方から出発して公共機関と同じ3時間位はやはりかかりまし。
下山後のお楽しみ
おやつ

駐車場には物産店があります。モンベルの大台ヶ原限定商品なども販売されています。
食堂も併設されていて、名産の柿の葉寿司をはじめ、麺類等の軽食、喫茶メニューもあります。

小腹が空いたので、ネーミングに惹かれエスニックおやきを購入。味はキーマカレーとリンゴカスタードの2種類。
甘いものが食べたかったのでりんごカスタード味に。中身もたっぷりですごく美味しかったです!

店内にはグレートトラバースの田中陽希さんのサインが飾ってありました!
おやつ2

本日のおやつはタンカン蒟蒻ゼリー。大阪駅に新しくできたKITTE大阪に入っている沖縄物産展で購入した
ツルっといただけて、とっても美味しかったです。
大迫ダム
帰り道に大きなダムがあったのでちょっと寄り道。バスの場合も車窓からは見れるかと思います。




大迫ダムとは
十津川・紀の川総合開発計画の一環として、17年かけて昭和48年に建設された紀の川本川の一番上流に位置している多目的ダムだそうです。降水量の多い大台ヶ原の水が流れ込みます。
形式はアーチ式コンクリートダム、高さは70.5m、農業用水や水道水の供給、水力発電も行っているそうです。

車だったら、ちょっと寄り道もおススメです。大きいので迫力ありましたよ。
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