金剛山(大阪府、奈良県)

金剛山

標高1125m、大阪府民に人気の金剛山。神戸近辺の登山者にとっての六甲山的な存在になるのでしょうか。

金剛山とは

大阪の山という認識が強いですが、実際は南河内郡千早赤阪村と奈良の御所市の県境にある山になります。そして山頂は奈良側になるので大阪最高峰の山ではないのです。

二上山大和葛城山金剛山岩湧山、そして槇尾山とつながる全長45kmの縦走路をダイヤモンドトレイル、通称”ダイトレ”と親しまれています。私も個別では全て登っていますが、縦走をしたことはないので、全縦走は無理ですが(笑)、少しずつを縦走してみたいです。

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冬の金剛山へ

2024年1月27日、冬の金剛山は去年に続き2度目。冬以外では3回登っています。春から秋の金剛山は植生が豊かなのでいろいろな花やキノコなどに出会えます。

去年見れなかった霧氷を何としても見たい!と毎週末の天気をチェックし、今回こそはベストコンディションではないか?と挑みました。金剛山はたくさんのルートがありますが、今日は細尾谷ルートから上り、文珠尾根ルートで下山予定にしました。

難波駅で予定より早い電車に乗れたので始発のバスに間に合いました。始発だからか思ったより人が少なく、無事バスも座れました。

終点の金剛山ロープウェイ乗り場に到着。写真の小屋がお手洗い、ベンチもあるので座って準備もできます。水場もあるので帰りに泥など汚れを落として帰りこともできます。

冬の金剛山へは軽アイゼン、チェーンスパイクなどが必要です。

登山口(百ヶ辻)は道路を渡ってすぐ目の前です。去年は最初からチェーンスパイクを装備しましたが、今回はこの通り登山口辺りは全く不要。スパッツ(ゲイター)だけ着けて出発。

こんな感じで林道は雪がない状態。

よく見ると林道沿いの川は所々凍っていて、おもしろい造形を成していました。さっそく撮影会開始(笑)。

文珠尾根道への分岐、寺谷道への分岐を通り過ぎ、細尾谷分岐へ到着。ここでチェーンスパイク装着。

細尾谷ルートは別名シルバールート(笑)。距離も比較的短く、急登もほぼなく、危険個所のない道ということで初級者でも大丈夫なルートとして親しまれているようです。以前秋に花やキノコを観察するためにこのルートを初めて利用した時に、倒木や石がごろごろして楽しい道だったのと、このルートで氷華を見ている記録をみて、上りをこのルートにしました。

コースタイム
上り:1h30分  下り:1h20分

小さな氷瀑。

数日寒波が続いたのでルートに入ると山の中は雪景色です。霧氷は今のところまだありませんが、他に登山客もなく静かな雪景色の中を歩くのは本当に気持ちがいいです。

氷の造形に魅了されます。最初から足が全然進まない!でも始発で来たので時間はたっぷりあるから大丈夫。

川を右に左にと渡渉しながら倒木を避け歩いていきます。

この階段を上がるとそこから先は川はなくなり、ゴロゴロ岩や倒木が転がってる中を登って行きます。

まやっコ
まやっコ

ついに念願の霧氷!

鳥のさえずり以外の音はなく、ひんやりとした空気の中で見るこの白い景色に感動。

夏山では見れない冬の様々な自然美があちこちにあります。

そして登山口から見逃さないようにキョロキョロと探し続けながら登って来ましたが、とうとう見つけました!今日のもう一つのお目当て、氷華

氷華
氷華・氷花

ヒョウカ、樹木や草に水分が氷結して白い花をつけたようになる現象。根から吸い上げられた水分が茎の中で凍り膨張し、茎の表面から外へと押し出されて出てくるそうです。アキチョウジ、ミカエリソウなどにできるそう。私の写真はミカエリソウの氷華です。アキチョウジは根元近くにできるそうです。

事前知識で氷華ができる植物の名前は分かっていても、、そうです、どれがそのアキチョウジなのかミカエリソウなのか分からない(苦笑)。

ということで、やみくもに探していたらそれがミカエリソウだとは気づかず群生地にさしかかり、もしやこれが氷華では。その後はミカエリソウを見つけたら氷華を探すを繰り返しました。

1,2㎝の小さな氷華。儚い自然美だからこそより魅了されてしまいます。

広がった行き着いた感じの所まで来たら、左手の黒いロープのようなのが設置されている方へ登って行きます。

なだらかな登りを気持ちよく歩けます。写真を撮る手が止まらないので片手は手袋を外したままでもこの日は大丈夫でした。寒すぎると手が凍えるので手袋を外すのも嫌になり、写真を撮るのも大変です。この日は本当に最高の日です!

ここで左に行く方が山頂には近いのですが、今日は一旦右へ行き葛木神社経由で山頂広場を目指します。

ここは金剛山頂の左へ

見たかった景色が目の前に広がります。ここが大阪とは、バスを降りた時はこんな白い世界は想像もできないくらい普通だったのに。金剛山すごい。

凍った蜘蛛の巣

年が明けて1か月が過ぎようとしていますが金剛山で初詣。

右手が転法輪寺。社務所を抜けて山頂売店、お手洗いがある左の方へ向かいます。

山頂には売店があり軽食が食べれます。冬以外は汗だくで登ってきた多くの登山者がここでソフトクリームを食べるのを楽しみにしています。私も大好き。

ランチを食べたり休憩をするなら、この売店周辺や国見城址にたくさんベンチがあります。

売店前のテーブル付きのベンチが空いていたのでそこでランチ休憩。ランチ、おやつを食べた後は国見城址へ向かいます。

この山頂広場には雪が積もるといろんな雪像が作られています。クオリティが高くていつも感心します。誰が作成されているんだろう??

真ん中に白いPLの塔(PL教団が作った平和祈念塔)が見えます。もともとが白いのですが、こんな日に見ると塔も雪を被っているのかと思ってしまいます。

金剛山

一瞬の晴れ間。青い空と霧氷の樹々が素敵。今日登って本当に良かった。

階段を上がって左へ、去年教えてもらった小鳥の餌付け場所へ向かいます。しばらく進むと向こうから来た男性が今日はこの先行き止まりになっていると。ということで、一旦戻ります。

葛木神社の方へ。神社を過ぎたらこの標識が出てきます。ここの裏参道の方から餌付け場所へ。

まやっコ
まやっコ

ヤマガラ、コガラが沢山いました!他に大きいのが、と思ったら鳩でした。

小鳥の餌付け場所になっていて、たくさんの小鳥がやってきます。みんな静かに写真を撮り続けます。

そして、こうやって手を出すと鳥が手のひらの餌を食べにくるので写真に収めたい、、。去年に続き今年も小鳥が何度か手のひらには乗るのですが、その瞬間をもう片方の手でスマホで撮影、というのは私には難易度が高かった(泣)。

何回手のひらに乗っても自分が驚いてしまって(笑)撮影どころではない。

この方はスマホではなくカメラを片手で上手く撮影していました、すごい。。

満喫したのでそろそろ下山します。下りは文珠尾根コースから。また表参道で転法輪寺の方へ戻ります。

山頂広場の方へ戻らず、岩屋文珠の方へ向かいます。

霧氷

最後に霧氷を満喫

文珠岩を経由して下山していきます。

まやっコ
まやっコ

是非経由して、文珠の知恵を授かりましょう!

文珠尾根ルートの上りはなかなかハード。登り始めは階段、その後は木の根が露出している急登が続きます。尾根に出るとしばらくはなだらかになりますが、その後にまた急登が。上り応えがあります。
下りは尾根道を気持ちよく下りていくことができますが、そこを過ぎるとひたすら下りる感じです。見晴らしのいい尾根道が終わる頃にベンチがあり、そこでルートが分かれるので気を付けて下さい。(YAMAPやヤマレコで確認しながら進みましょう)文珠尾根は林道への降り口が登山口へ一番近いのがいいですね。

コースタイム
上り:1h30分  下り:40~50分

ずっと樹々の間を歩きます。最後は階段等もあり急登をひたすら下りていきます。

林道に出ると直ぐの川の所にタワシがおいてあり、チェーンスパイク等を洗うことができます。バス停のお手洗いの所にも水場はあるのでそちらでも洗うことはできます。

帰りのバスに合わせて下山するのは難しいので考えないようにしていましたが、お手洗いや荷物の片づけをし、余裕で座れる待ち人数で並ぶことができ、無事座って帰れました。

登山ルート

上り~細尾谷ルート

金剛山ロープウェイバス停 百ヶ辻登山口 10分 文珠尾根分岐、寺谷分岐 15分 細尾谷分岐 1h10分 一鳥居 10分⇒ 葛木神社5分 金剛山山頂売店 売店前広場でランチ休憩

下り~文珠尾根ルート

金剛山山頂売店 2分 金剛山山頂 2分⇒ 転法輪寺 4分⇒ 葛木神社10分 ⇒ 裏道(小鳥の餌付け場)⇒ 文珠尾根 1h35分⇒ 百ヶ辻登山口 
 
コースタイム 約3h35分 距離 約6㎞

※お手洗いはバス停と山頂にあります。今回のコースでは通ってませんが、ちはや園地の方にもお手洗いはあります。

ヤマレコより

まやっコ
まやっコ

金剛山はたくさんのルートがあります。バスでの2つの登山口からの主なコースを一部ご紹介。

金剛山登山口
  • 千本早道コース 初めて金剛山の時は、このコースから上りました。丸太の階段でずっと上がります。子供連れでも大丈夫。これだけの階段を作るのは大変だったと思います。
    ※千早城址経由で1h40分
  • ツツジオ谷コース 冬は氷瀑を見れるコースのため人気です。初心者向けではないです
    ※約1h40分
  • カトラ谷コース 何年も前にニリンソウ目的で歩きました。梯子やロープなどがありワクワクするコースですが数年前の台風以来、荒れた道になっているようなので注意が必要。初心者向けではないです。
    ※約2h
金剛山ロープウェイ登山口

今回私が利用した2つのルート以外に、

  • 伏見峠コース 金剛山登山口の千本早道と同じく子供連れでも上りやすい道です。こちらはほぼ舗装路の林道を上ります、ただ傾斜が結構あるので最後の方は特に大変です。千早園地に辿り着くので特にお子さんにはおススメです。千早園地から山頂へはさらに30分くらい。※千早園地かまで約1h30分 国見城址まで約2h
  • 寺谷コース 前半は緩やかな登り、後半は急登になります。山の中を歩いていると感じるコースだそうです。※約1h

アクセス

①地下鉄御堂筋線梅田駅6:15発→難波駅6:22着→南海難波駅6:30発→河内長野駅6:57着
※梅田から乗換等入れて約50分弱です

②河内長野(南海バス小深線)始発7:15発→金剛山ロープウェイ前7:52着

※乗換移動は早めです。難波駅や河内長野駅でお手洗いに行く場合はもう一台早い方がいいかと思います。

金剛山へは南海が発売されている金剛山ハイキング切符がお得です。デジタル切符になっていてネットで事前に購入し、QRコードで電車もバスも乗車できます。

南海難波駅から河内長野駅往復+金剛山バス往復セットで1810円 
※難波以外の駅からも利用できます、詳しくはHPでご確認下さい。

デジタル切符ではなく主要窓口でハイキング切符も購入できます。一番お得なのはデジタル切符になります。

金剛山へのバス停は終点のロープウェイ駅と手前の登山口駅があります。帰りのバスはロープウェイ駅からスタートなので、こちら側の登山口(百ヶ辻)への下山がオススメです。

登山中のお楽しみ

ランチ

今回は新しく購入したモンベルのアルパインフライパンを持参し、焼きそばを作ることにしました。

ラーメンは違う種類(カレー味とソース味)の2つを勝手に混ぜてみました(笑)。

具材に豚肉とキャベツを切って持参。少量のお湯でほぐし、水気がなくなったら具材も入れて炒めて出来上がり!

焼きそば

とっても美味しくできました。今までは焼き物が出来ませんでしたが、フライパンのお陰でこれから山飯の幅も広がりそうです。

まやっコ
まやっコ

デザートには前回ご紹介したぜんざいを。餡子持参でお湯でとくバージョンです

おやつパート2
登山に持参するおススメのおやつと冬の定番おやつ。

金剛山ライブカメラ

金剛山山頂、国見城址にはライブカメラが設置されています。これは登山者に山頂の様子を知らせる(積雪状況等)ために設置されています。

このカメラ、30分毎(10分毎もあります)の静止画像を金剛山のサイトで見ることできるので、登山者のお楽しみにもなっています。YouTubeでも配信されています。

毎時ジャストと30分の時は登山者が集まってきて一緒に撮影です。今回は中途半端な時間になったのでYouTubeでそのあたりにいた時に映ったものです。

サイトにあがる静止画だともっときれいに映りますよ。友達などにサイトを教えておいて何時頃に映るよと伝えていても面白いですよね。

登山回数表

金剛山には登山回数を記録する回数カードというものがあるそうです。捺印カードを購入し(600円)、金剛山登拝回数捺印所で登山毎にスタンプを捺印してもらえるそうです。スタンプの数に応じてオリジナルのバッジがもらえるそうです。

確かに山頂の売店の並びの金剛山登拝回数捺印所はスタンプの捺印でいつも賑わっています。金剛山がホームマウンテンになるならば、絶対カードを購入して登山のお楽しみにしたいです。

下山後のお楽しみ

金剛山がホームマウンテンの友達に教えてもらった酒蔵 天野酒造さんへ。河内長野駅から歩いて直ぐです。

天野酒造さんは雰囲気のある高野街道沿いにあります。

堺からの西高野街道と石清水八幡宮からの東高野街道が河内長野で合流し、高野街道となって和歌山へ続くそうです。趣のある街並みになっています。

お目当ては甘酒サイダーと酒粕です。

天野酒造

サイダーはお店の中の椅子で飲んで帰ることができます。甘酒が苦手な方でもこれなら飲めるんじゃないかと思います。とっても美味しいです。

去年この酒粕で作ったかす汁がとっても美味しかったので今年も購入して帰りました。おススメです。

私はお酒は飲めないのですが、この日もお酒を買いに次から次へと来店されていたので、日本酒好きの方ならきっとお好みのお酒があるのでは。冬季限定とかもありましたよ。私は甘酒がとっても気になります。

関西圏内でも公共交通機関の便も良く、行きやすいのにこれだけ雪山が楽しめる冬の金剛山ハイキングはオススメです。

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