丹波にある標高537mの金山(きんざん)。歴史あり、花あり、眺望ありの低山で、初心者から楽しめる山です。(2025年3月23日)
歴史に奇岩、とお花見登山
金山への登山口は主に3つ。

◎金山大乗寺登山口
◎金山追入登山口
◎鐘ヶ坂峠登山口
今回は駐車場の所にある鐘ヶ坂登山口からスタート。と言うのも公共機関でアクセスではなく車に便乗させてもらいました。

公共機関アクセスはこちらに記載しています
登山口は駐車場から少し歩けば左手に。

しかし一旦ここを通り過ぎ、、鐘ヶ坂トンネルを見に行ってみます。


ちゃんと事前リサーチをせずに来てしまい。
このトンネルそんな歴史を感じないなぁ。。明治??
これは昭和のトンネル。歴史を感じる明治のトンネルは昭和トンネルを通り過ぎたところにある害獣扉の奥に入って行かないといけなかったのです。
ご興味がある方はこちらをご覧ください。

では金山へ!
では登山口へ戻ります。


オオイヌノフグリ(青)とヒメオドリコソウ

獣除けゲートです。きちんと閉めて入山。

金山への登山道は明瞭で、分岐には標識もあり分かり易いです。


10分ちょっと歩くと分岐が出てきます。

通常はこのまま進むかと思いますが、水平となっているので上りが苦手、初めて登山の方なら巻道から行かれてもいいのかもしれません。

水平の巻道

私はこちらから上って行きます。

金山・瓶割峠分岐に到着。
ここから金山山頂へは約30分程。もし歩き足りないな、と思う方はここから奥山・北金ヶ山のピーク取の往復プラス2hというのもおすすめです。(どちらの山頂も眺望はないそうです)

プラスコース(右手)へはこちらから往復してきてください(笑)

私は金山へ直接。左へ行きます。

親切に表示して下さっています。

では金山山頂目指して登って行きます。


この日はお天気も良く日差しもきつかったのですが、樹々に囲まれているところは涼しく歩けます。

分岐から数分程歩いたところで右手へ上がると三角点の見晴らしの良い場所があるので寄って行きましょう!

写真真ん中より右目の奥に氷ノ山が見えてる??眺望良好です。

馬酔木(アセビ)も咲き始めています。可愛い。
景色を楽しんだら登山道に戻ります。



古道の方から山頂へ。
急坂を避けたい方は巻道の方へ。


右上の健脚コースから。



上がり切ると右手と左手どちらにもピンクリボンが。

右手の標識のある方から山頂へ。多分左手からだと少し登りの傾斜が緩く巻いて上がれるのかなと思ったりします。


山頂への最後の上り。

まだ蕾の白い馬酔木。


登頂!山頂は360度眺望あり、広くゆっくりできます。

丹波の山々が見ることができます。

かつてここにお城があったとは、知らずにきてしまいました(恥笑)。
金山城は明智光秀が織田信長の命により丹波に侵攻。黒井城と八上城を分断し丹波制圧するために1年で建てた「一夜城」と言われた城だそうです。
スミマセン、写真は撮り損ねて無いのですが、黒井城跡は金山の山頂から見ることができますよ。
山頂でランチ休憩を済ませ、いざ鬼の架橋へ!

案内があります。

少し下りて行きます。



眼鏡橋とも呼ばれる、鬼の架橋。大江山の鬼が架けたと古くから民話で言い伝えられています。実際には地震で崩落した岩が偶然このような形状になったとも。
いずれにしてもこのような奇勝が生まれ、登山者を楽しませてくれてます。浮世絵師歌川広重の六十余州名所図会にも描かれているそうです。


橋の下から見えるのは譲葉山。


鬼の架橋のいったいは架橋の辺りは巨岩が一帯になっていました。

巨岩からの眺め。

この辺りにも馬酔木が咲き始めていました。
この岩場の所にヒカゲツツジの群生地への標識がありました。4月に入ってからの開花かなと思います。
では下山。


大乗寺、追入登山口へ下ります。

下山道は歩きやすい道が続きます。


園林寺(おんりんじ)跡に到着。
看板によると大正時代には尼寺があったんですね。
この下の広場では昭和初期まで盆踊りが行われていたそうですが、、想像できない。でも麓から広場までを照らす灯の風景は見てみたかったです。風情があったでしょうね。


大山荘??どこかに有名な大きな山荘が見えるの?とよく分からず通り過ぎ。。

気になり後で調べてみると、
学校で学んだ覚えのある荘園。大山荘とは荘園。
空海が創立した日本最古の私学である綜芸種智院(しゅげいしゅちいん)を、その死後売買され845年に東寺の荘園になったそうです。現在の大山地区全てが大山荘のエリアだそうです。
「大山荘を望む」所から眼下に広がる田園風景が大山荘なんですね。
この後本日のメインイベントお花見に時間を費やしたいので、ここから追入登山口の方へ下り、一般道で追手神社へ向かいます。
大乗寺登山口経由に追手神社ルートもあります。

先に進むと何故か鳥居が。ここも獣避ゲートをきっちり閉めて通り抜け。


少し歩いた先に赤坂観音の御堂と鐘つき堂。
この御堂の中には十一面観音が祀られているそうです。
登山口まであと少し。



追入登山口に下山。
お花見

では本日のメインイベントへ!
登山口から追手神社へ一般道を歩きます。約10分弱。


推定約千年の日本一のモミの木で高さ約35m国の天然記念物に指定されています。
モミの木以外にも夫婦イチョウの木もあり、こちらも立派です。
昔、一人の神様が鐘を盗んで逃げ、それを別の神様が追っかけた。鐘を持った神様は峠を越して、追う神様は坂の下まで来たときに朝を迎えた。二人の神様は、それぞれ朝を迎えた場所に鎮座し、追っかけた神様を祭る神社を「追手神社」という。追われた神様を祀る神社を刈野神社。後に地名の由来からきた追入神社に刈野神社は迎え入れられたそうです。追われた神の神社と追った神の神社、面白いですね。

ではお花見開始。境内から
境内右手奥から、野道を歩き南側山裾にかけて春を告げる花達が咲き乱れていました。

先ずは、ユキワリイチゲ(雪割一華)

ユキワリイチゲは丁度見頃な感じでした。本州西部から九州に分布するそうなので自生地が関西にあるので是非観賞してみて下さい。
ユキワリイチゲは日が当たらないと花が開かないのでお天気には気を付けて下さい。

続いてタマゴケ。可愛い!

登山でいろんな苔を見ていますが、タマゴケ可愛くてずっと見てられる。

アズマイチゲ(東一華)


別名「雨降花」と呼ばれているそうで、摘み取ると雨が降るとか。摘み取らないで、という願いからそいう名前がついたのかな。

セツブンソウ(節分草)

今回一番見たかった可憐な姿のセツブンソウは乱獲や環境破壊により準絶滅危惧種、希少な植物です。
時期が遅いかなぁと思いましたが、まだ少し咲いていて良かったです。ずっと見たいと思ってましたが、なかなかアクセス的に難しい所にしか自生地が無かったので本当に見れて嬉しかった花です。

キクザイチゲ(菊咲一華)


セリバオウレン(芹葉黄連)

小さくてとっても可憐な花。名前のセリのとおり写真には写せてないのですが「セリ」に似た葉が付いています。開花状況はもう終盤かな。
セリバオウレンは雄雌別株で雄花、雌花、両性花があると今知りました(驚)。雌花はほとんど見られないそうです。
写真の右上と左下の白だけの花は雄花で左上と右下は両性花なのかなと思うのですが、違っていたらすみません。

黄色はリュウキンカ(立金花)、紫はクリスマスローズ

リュウキンカかなと思ったのですが、ヒメリュウキンカかもしれません。ヒメリュウキンカは外来種のようです。
クリスマスローズは日本では園芸花として人気があります。学名「ヘレボルス」、ヘレ:殺す、ボルス:食べ物、ということから毒性があることを示唆されているそうです。
地元の方が守って下さっているおかげで、沢山の花を見ることができ感謝です。
今回見た花達はスプリングエフェメラルと呼ばれる春を告げる花達。
スプリングエフェメラルとは春先に開花し、夏まで葉をつけあとは地中で過ごす花の総称。春のはかない命というような意味で、春の妖精とも呼ばれています。
雪解け時期の早春に先始め本格的に春が来た頃には咲き終わっている花々。背丈も小さく可憐な花々です。今回見た以外の代表的なのは福寿草やカタクリなどもあります。この2つは大阪で人気の金剛山やポンポン山で見ることができます。
ルート

鐘ヶ坂峠登山口 30分 ⇒ 金山・瓶割峠分岐 5分 ⇒ 展望地 40分 ⇒ 金山山頂 3分 ⇒ 鬼の架橋 13分 ⇒ 大乗寺分岐 30分 ⇒ 追入登山口
コースタイム:約2h 2.7㎞
追入登山口 8分 ⇒ 追手神社(お花見)20分 ⇒ 金山登山者駐車場(鐘ヶ坂登山口)

バスでアクセスした場合の追入神社から入山ですと
追入登山口 40分 ⇒ 大乗寺分岐 25分 ⇒ 鬼の架橋 3分 ⇒ 金山山頂 40分 ⇒ 大乗寺登山口 16分
⇒ 追手神社
コースタイム:約2h 3.3㎞
※このコースの方が登りが楽だと思います
登山無しでもお花見プラス追入神社、追手神社、大乗寺への散策。逆にお花見のない季節は登山プラス神社散策等楽しみ方も色々できそうです。
アクセス
正直一番いいのはやはり車でのアクセスだと思いますが、公共交通機関でも不可能ではないです。
①JR大阪駅 7:23発 → 8:35着 篠山口駅(乗換) 8:37発 ⇒ 柏原駅 9:02着
丹波路快速+福知山線 1520円
①JR三ノ宮 7:05発 → 7:21着 尼崎(丹波路快速へ乗換)7:31発 → 8:35着 篠山口駅~上記と同じ
1980円
②柏原駅 9:10発 → 大山宮下バス停 9:19着 徒歩3分 → 追手神社
神姫バス篠山営業所行 410円
①大宮下バス停 13:02発 → JR柏原駅 発 ⇒ 柏原駅 13:11着
神姫バス柏原駅行 410円
②JR柏原駅 14:40発 → 15:10着 篠山口(乗換) 15:12発 → 大阪駅 16:20着
丹波路快速+福知山線 1520円

因みに、帰りのバスの時刻は1拓なので徒歩もご検討に。
柏原駅もしくは丹波大山駅へは徒歩で約1h20位です。
登山中のお楽しみ

本日のおやつは同行者の方がお好きということで、、

西宮市の夙川駅直ぐのところにある菓一條さんのお菓子、「芋きんとん」です。しっとりしてとっても美味しかったです。
こちらのお店は喫茶も併設されており、和菓子店ですが喫茶の内装は洋風で素敵です。何度か伺っていますが、とっても美味しいです。
下山後のお楽しみ
ジェラート
車で川西方面へ戻られる方になってしまいますが。。
道の駅いながわにあるイタリアンジェラート。道の駅の一番端の建物の中なので知らないと気付かない。

今回2度目だったのですが、初めて行った時は本当にびっくり。シングル350円、ダブル450円。その値段も今時では安い!と思ってしまう。そのうえこの大きさ。
しかも、ここのオーナーめちゃくちゃサービス精神がすごくて「おまけ」を付けてくれるのです。
これもダブルでマロンとチョコチップを選択、そこに黒豆きなこ、そしてミルクを大さじで付けてくれるのです。盛り盛りです。もう少し値上げされてもいいんじゃないかと心配になります。
もちろん道の駅自体、特産品が売られていて楽しいですが、登山帰りですとどうしても夕方になるので品物はほぼ無くなっています(泣)
ランチにおうどん
お花見散策後、追手神社に戻る途中に何だか敷地内で数人待ちの場所が。「白椿」というおうどん店だそう。人気のお店のでようでした。
山頂で食べずに下山後に食べたかった。。(泣)
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